2016年6月22日水曜日

JUN IIDA EXHIBITION「A Wonderful Lazy Day」

こんにちは、スタッフの二宮です。

JUN IIDA EXHIBITION「A Wonderful Lazy Day」始まっています。




飯田淳さんは、
多くの女性誌の表紙や広告のイラストレーション、
ロゴデザイン、ショッププロデュース、ハイブランドのインビテーションなど、
様々な媒体や分野で活躍するイラストレーター、デザイナー。

タンバリンギャラリーでは、
2012年6月2014年6月、に続き、3度目の個展となります。

本展「A WONDERFUL LAZY DAY」(素晴らしく退屈な日)は、
全く新しい手法で描かれたイラストレーションが、壁一面に並んでいます。








紙のように薄くて軽いバルサ材(バルサ原木を加工して板状、または棒状に加工した木材)に、
焼きごてをつかって焦がし跡をつけながら線を描き、
不透明水彩やアクリルで着色しています。
焼きごてをあてる時間が長ければ長いほど、木は燃えて行き、線に表情がうまれ、
水彩は木目にあわせてにじみ、広がっていきます。
飯田さんは、その、どちらもコントロールをしきれない感じに惹かれ、
制作へと向かったそうです。











「自分の身の回りにいろんなことがあって、
 何にも起きない日が一番幸せだと思って。
 いま、何が起こるかわからない時代だから、特にね。
 それで、素晴らしい退屈な日、っていうのを思いついたんです。」

「なんでもないいつも通りの絵を、違った手法で描くだけで
 違う絵に見えて来る。いつも通りの日々が違う日になる。
 イラストレーションは、描くモチーフはだんだん限られてくるから、
 アレンジ力が求められている。
 同じ曲を、ロックでやるかレゲエにするか、ボサノバにするかで
 変わってくるのと同じように、
 描き方、方法を変えるだけで全然違うものになる。おもしろいでしょ?」

これはイラストレーションに関するお話ですが、
日々のことにも当てはまります。
素晴らしい退屈な日々は、なにげない日常にひそむ小さな事柄も、
見方を変えることで、かけがえのない大切なことに生まれ変わります。
コップ一杯のお水がおいしかったり、ゆっくりとコーヒーを飲む時間にほっとしたり。














10枚のバルサ材を合わせて1枚の絵とした、A0サイズの作品は、
様々なモチーフがコラージュ的にレイアウトされたファッションイラストレーション。
飯田さんもお気に入りの作品で、こちらもため息が出るほど素敵です。




前回の個展の際に用いた技法、
フィルムのようなものにニードルでひっかいて傷をつくり、
ダーマトグラフやアクリルで着彩した作品も、並んでいます。
こちらは木材の作品に比べて、より感情的でヒステリックな印象。
同じモチーフを描いていても、まったく見え方が異なります。

「傷」であったり「燃え跡」であったり、
なにかの痕跡のような作品が、しばらく胸の中に残り、
映画を見た跡のようなざわざわした気持ちになります。

常に新しい手法を考え、実験し、作品へと落とし込んでいく飯田さん。
「誰かがやってることをやってもおもしろくないでしょ?」
と飯田さんはいいます。
そういえば、前回の個展の際も、
「こんな世の中だから、絵の中くらいは、素敵でいたいよね。」
とおっしゃっていました。
飯田さんの絵に対する向き合い方がとてもポジティブで、
だから見ていて気持ちよくしてくれるのかもしれないと思いました。











飯田さんは、毎日17時くらいから在廊の予定です。
26日(日)には、16時半より、タンバリンスタッフの濱口をアテンドに、
トークイベントを開催します。
イラストレーションやアート、仕事に関する様々なお話が聞かれると思いますので、
どなたでもお気軽にいらしてください。(予約不要)

展覧会は、6/27(月)のお休みをはさみ、7/3(日)まで続きます。

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JUN IIDA EXHIBITION「A Wonderful Lazy Day」
2016/6/21(火)〜7/3(日)
11:00〜19:00(6/27・月休廊 最終日〜18:00)


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とんぼせんせい「東京とんぼせんせい娘。」
2016/07/05(火)〜07/10(日)
11:00〜19:00(最終日は18:00まで)
*オープニングパーティー 7月5日(火) 18:00〜20:00

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2016年6月15日水曜日

足立拓人「PHANTOM」 PRINT WEEK

こんにちは、スタッフの二宮です。

足立拓人「PHANTOM」、2週目のPRINT WEEK、始まっています。



ペインティング作品中心の、先週のPAINT WEEKに続き、
今週はデジタルで制作し、ポスター出力された作品が中心の、PRINT WEEKとなります。

まずは、6/12(日)に行われた「最高記念室」ライブペインティングの様子から。











水野健一郎我喜屋位瑳務高松徳男足立拓人堀田知聖から成る
最高記念室」のライブペインティングは、
最初、ひとりひとりが順番にキャンバスへと向かっていましたが、
次第にルールがなくなり、メンバー全員が入り乱れてのパフォーマンスとなりました。
2時間のパフォーマンスで、劇的に絵が変化していき、
瞬間瞬間が作品のようで美しく、とてもエキサイティングな時間でした。

足立さん本人も、
「興奮して指が震えていました。笑いが止まりませんでした。」
と自身のブログに綴っています。

その後のレセプションも多くの方にご来場いただき、
振る舞われたホットドッグを片手に、会話も弾み、賑やかに時間が過ぎていきました。
ご来場頂いたみなさま、ありがとうございました。

一転して、PRINT WEEKでは、モノクロ出力された「静」ともとらえられる作品が
壁一面に並んでいます。












にょきにょきと伸びた植物、亀のような鳩、NBA選手、
カッパでもなくサルでもないなにか、いじわるそうなリス、、
イラストレーターのベジェ曲線で描かれた線は心地よく、
偶然なのか意図的なのか、載せられたテクスチャはかっこよく
どれも心が掴まれます。

クールでファニー、ダークでイノセンス、いろんな面が見られる作品は、
作家本人を表してるのかもしれません。

また、ライブペインティングで制作した作品、
先週までのペインティング作品も、奥の壁に集約して展示しております。

モノクロとカラー、デジタルとアナログ、
全く異なる2つの空間を、楽しんで頂ければと思います。

物事はひとことでは語り尽くせないし、
いろんな面があっていいんだと思います。
迷っていたり定まらないことがあっても、全てを受け入れて、
ひとつひとつを大切にしていくと、宝物や仲間がどんどん増えていく、
そんなことを、このPHANTOM展を通して考えました。





また、足立さん本人によってシルクスクリーンで刷られたファントムバッグは
1000円で、数量限定で販売しています。
1点1点、刷の具合が違いますし、使い勝手のいいサイズになっております。
週末には、Tシャツの(購入者による)実演販売もありますので、
こちらもお楽しみください。






足立さんは土日在廊の予定。
いよいよPHANTOM展も19日(日)までです。
PAINT WEEKにお越し頂いた方も、まだの方も、
ぜひ、お運びください。

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足立拓人「PHANTOM」

2016/6/7(火)〜6/19(日)
11:00〜19:00(6/13・月休廊 最終日〜18:00)
・06/07-12 PAINT WEEK
・06/14-18 PRINT WEEK
1週目と2週目で展示内容が異なります。

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JUN IIDA EXHIBITION「A Wonderful Lazy Day」
2016/6/21(火)〜7/3(日)
11:00〜19:00(6/27・月休廊 最終日〜18:00)

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2016年6月8日水曜日

足立拓人「PHANTOM」 PAINT WEEK

こんにちは、スタッフの二宮です。

「足立拓人/PHANTOM」始まっています。


足立拓人さんは、1982年香川県生まれ。
CDジャケット、Tシャツ、電子書籍などでイラストやデザインを制作、
SUMMER SONIC 2014、2015にてライブペイントを担当、
アートユニット「最高記念室」のメンバーであるなど、
多岐にわたる活動を行っています。

5年ぶりの個展となる今展は、
1週目と2週目で展示内容を入れ替えて展開します。
昨日からスタートした1週目は、ペインティング中心の作品です。











最近、友達に「何を考えて絵を描いてるの?」と聞かれました。
10代からずっと自分の制作物を見て来た親友も
「何考えて作ってんの?」と聞かれた事があります。
『それ』は好きな物だったり、前から思いついていた事、
ついさっき思いついた事だったり特定の物ではありません。
『それ』を『ファントム(亡霊・幽霊)』と名付けました。
ただ、『それ』を描いたところで頭の中にいる『それ』とは全然違って、
描いている途中でどう近づけようとしても、
どんどんかけ離れていくことがよくあります。
掴もうとすればするほど、掴めなくなる、まさに亡霊のようです。


『ファントム』のなかで飾られているものは
「タイボク」「キマイラ」「イヌマン」「キュクロープス」
「マグマン」「キャンディ」「エビスニュウドウ」など。
呪文のようですが、これらが、作家の頭の中に登場したのでしょう。
足立さんの作品は、何気なく描いたと思えるような、
抜けの具合がたまりませんが、
いつもイメージをラフにおこしてから制作に取りかかるそうです。
制作中、いいものが描けているときは「きてますきてます」となるそうで
感覚的な部分と決めている部分とがほどよいバランスで同居しています。

やわらかなフォルム、ちょっと不安定な構図、
独特な線の入れ方がおもしろく、不思議な生き物(のようなもの)たちが愛らしく、
見ていて飽きることがありません。

「キマイラ」「キュクロープス」はギリシャ神話に登場する怪物、とのこと。







その人のルーツ、日々考えていること、大切にしているもの
そういったものが現れている作品は、やはり興味深く
作家本人を知ることと通じるものがあります。

足立さんに絵についてのお話を聞くのもとてもたのしいですが、
自分勝手に想像して、自分なりのストーリーで見て行くのも別のたのしさがあります。
想像の少し上あたりを、ひゅっと超えて行く感じが心地よいのです。







過去の作品から厳選した作品も、お求めやすい価格で展示販売しております。
線で構成された作品にも、センスがあらわれていて
初日の来場者のなかにも「オシャレね」という方が何名もいらっしゃいました。

「自分で自分はこうって決めていたところがあったけど、
 今回、制作してるなかで、そこを抜けた感じがした。」

と足立さんは言います。
これからどんな風に変化していくのか、その過程がとてもたのしみです。





会期中には、
トートバッグや、自分で刷ることの出来るTシャツも販売されます。(現在準備中)

また1週目と2週目の間となる、
6/12(日)には、15時より自身の所属する「最高記念室」のメンバーによる
ライブペインティングも行われます。
その後、レセプションとなりますので、ぜひお気軽にいらしてください。

そして2週目はデジタルで描かれたプリントの作品になります。
どちらもお見逃しのないよう、よろしくお願いします。

足立さんは、土日を中心に在廊の予定となっております。

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2016/6/7(火)〜6/19(日)
11:00〜19:00(6/13・月休廊 最終日〜18:00)

・06/07-12 PAINT WEEK
・06/14-18 PRINT WEEK
1週目と2週目で展示内容が異なります。

*6/12(日)
15:00-17:00 最高記念室ライブペインティング
17:00-20:00 レセプションパーティ
簡単な飲み物とともにホットドッグをご用意して、
皆さまのお越しをお待ちしております。

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NEXT EXHIBITION>>
2016/6/21(火)〜7/3(日)
11:00〜19:00(6/27・月休廊 最終日〜18:00)
*6/21(火)18:00-20:00 オープニングレセプション

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