2015年11月25日水曜日

大社優子/dark room photo session

こんにちは、スタッフの二宮です。


「大社優子/dark room photo session」始まっています。





年に一度、この季節にタンバリンギャラリーにて個展を開催している
写真家の大社優子さん。
5回目となる今展は、ギャラリーがフォトスタジオであり、舞台であり、

現像室となるひとつの部屋へと変化しています。










DARK ROOMというタイトルのついたこの部屋は、
古く使い込まれたアンティークの家具、小さなビンやマッチ箱、絵はがきなどの小物類、
生きた植物にドライフラワーなど、味わい深い風格を持つものたちが、
部屋の各所から吊るされる、形の違うランプシェードに照らされ、
ひっそりと佇んでいます。

これら部屋の空気を作り出しているインテリアはすべて
大社さんのご友人である野澤昌平さんのコーディネート。
(大社さんが2013-14年に発表した作品シリーズ
HEARTS & FLOWER 〉において、被写体となった花を生けたご本人)
そこへ、同じくご友人の渋谷大輔さんの手によって壁やつい立てが作られ、
古い映画の中のような、撮影スタジオができ上がり

普段のギャラリーとは、まったく別の顔を見せています。




 









撮影を希望される方の個性や雰囲気にあわせて、
その場でシチュエーションを作る大社さん。
作品を照らすような明るい照明ではなくて、
そのものの存在が浮かび上がるような、明るさを押さえた照明で、
この部屋に佇むものを捉えたかった、と大社さんがいうように、
被写体として撮られる方々も、ごく自然な姿が浮かび上がっているように感じました。

昨年の個展では、「RAINBOW STUDIO」と名付けたフォトスタジオを開き、
明るい光をたっぷりと取り入れたギャラリーで、
和気あいあいとした、笑顔あふれる撮影風景が印象的でしたが、
今回は、自然光を遮り、照明を落とした室内で、ひとりひとりと向き合う
よりパーソナルな部分に踏み込んだ、対話のような情景だなぁと思いました。

ひっそりと潜むものと、向き合うのがいまの彼女の心情なのかな、
などと想像しました。









ギャラリー手前のスペースは、撮影前や終わった後に、
コーヒーやワインを楽しめる、HAM CAFEがオープンし、
レコードプレイヤーから流れるあたたかな音色の中で、
みなさん、ゆっくりと時間を過ごされていました。
初日は、夕方からはヤマウシ小屋のケータリングなどがあり、
モロッカンチキン、ハムタマゴサンド、ムラサキイモのサンド、
しめ鯖サンド、生ハムのキッシュ、などが振る舞われました。


会期中は、
27(金)に「pom pom cake」、28(土)に「廣瀬スワン珈琲」と、
日替わりで、ドリンクやフードをご用意しておりますので、
フォトセッションを楽しみながら、少し特別な時間を過ごされてみてください。
撮影をご希望の方は、事前のご予約をおすすめしますが、当日のご参加も可能です。
詳細はこちらをご覧ください。




・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

2015/11/24日(火)〜11/29(日)
11:00〜19:00 (最終日〜18:00)

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

NEXT EXHIBITION>>
齋藤州一個展「プリズム」
2015/12/01(火)〜12/6(日)
11:00〜19:00(最終日〜18:00)

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 


2015年11月18日水曜日

BITTER TONE

こんにちは 二宮佐和子に変わりましてスタッフの濱口です。

「BITTER TONE」展
石坂香、門川洋子、鈴野麻衣、多賀泰孝、たつみなつこ、
那須香おり、宮原あきこ、宮本ジジ、吉井みい、光家有作 の方々による 展示始まってます。




BITTER TONE ほろ苦い、大人っぽい・・・
をテーマとして 10名が創りだした世界です。

十人十色のことば通り ほろ苦さの様々なバリエーションが並びます。




トレンチチコートの襟を立てた男と大人し目のハイヒールに
フラネルのブレザーを着た女が小雨の中で傘も差さずに・・・
と勝手なイメージを創ってしまいますが
そんな映画のシーンがあったり、
猫の滑稽さがなつかしいほろ苦さの様な味があったり、
シャツが濡れてしまい、
見せてはいけない秘密がうっすらと滲んでしまったり、
カカオの実に芳醇な苦みを重ねたり、
BITTERの文字の一つ一つに渋くこだわったり




飾らない姿にさらっと苦さを見つけたり
アルミの缶からでも優雅な風合いが生まれたり、
童話のようで艶やかな大人の風合いを表現したり
エロティックな日常が出てきたり
黒色ボールペンで描かれた巨大なミルがあったり
何故か子供の様な何も考えない愉快な絵が描かれていたり
と 表現の方法、技法も、素材も 十人十色です。





そんなきっかけで集まった10名、bitterな話しからsweetな話まで、
グッズのバリエーションも様々です、
ほろ苦さも これだけ集めると 濃くのある愉しい味に思えます。

22日(日)まで開催しています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


石坂香、門川洋子、鈴野麻衣、多賀泰孝、たつみなつこ、 
那須香おり、宮原あきこ、宮本ジジ、吉井みい、光家有作

2015/11/17(火)~11/22(日)
11:00〜19:00(最終日〜18:00)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

NEXT EXHIBITION>>

大社優子" dark room photo session "
2015/11/24日(火)〜11/29(日)
11:00〜19:00 (最終日〜18:00)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2015年11月11日水曜日

やまぐちめぐみ作品展/めぐみめぐる

こんにちは、スタッフの二宮です。

やまぐちめぐみ作品展「めぐみめぐる」始まっています。





1998年頃から制作活動を始め、今年の9月に、永い眠りについたやまぐちめぐみさん。
アトリエに残されている多くの作品を、
より多くの方に見ていただきたいと、めぐみさんと親しかった有志の方たちが動き始め、
今回の「めぐみめぐる」展を開催する運びとなりました。

絵を描き始めた初期の作品から、絶筆と言われている最後の作品まで、
70点あまりが、ギャラリーを埋めています。









静物とともに、文字や切り抜きがコラージュされたもの、
線や形がしっかりと描かれた人物中心の作品、
だんだんとものの輪郭があいまいになり、混ざり合う色彩で幻想的な世界が描かれたもの、
深い青や緑が印象的な後期の作品、と
少しずつ変化していく様子に、こんな絵も描いていたんだ、と新鮮な驚きもありますが、
それらは、一連のながれになっていて、
めぐみさんの人生を物語っているようでもあります。









描かれる女の子たちは、まっすぐとこちらを見ているようですが
そのまるい瞳はブルー一色で描かれ、見るものを通り越し、ずっと遠くを見ているようです。
めぐみさんは、突然に発症した、治ることのない病いと闘う中での制作活動でした。
自由に体が動かせるときまで、絵を描き続けていためぐみさんは、
絵を通してずっと先の方をみていたのではないかと、思わずにはいられません。






これはとても個人的なやりとりですが、
以前、めぐみさんが個展を開くかどうか迷っていた頃、
めぐみさんにとって、絵を描いて発表することが、ここでこうして生きているよ!っていうことのしるしだと思う。と話したことがあります。
そのあと5月にタンバリンギャラリーでの個展が開催され、
実質生きているときの最後の個展になったのですが、
作家というのは、そうやってたくさんのしるしを残して行くことが
必要なんだと知りました。

そして、見る人、ひとりひとりの中に、それぞれの生き方で今度は生き続けていくのかなと思いました。

絵を見て、さみしさやかなしさを感じないのは、
絵がまだまだ生きていて、思い出や感傷とは違う場所にあるからで、
絵の中でまた違っためぐみさんに出会える、そんな喜びにもあふれているように感じました。





初日は、オープンから数多くの方が訪れ、じっくりと向き合って、
作品を鑑賞していかれていました。
やまぐちめぐみさんをよく知る人も、これから知る人も、
絵とともに生きた軌跡をぜひ見に来てください。

13日(金)には、17:30から19:30まで、
やまぐちめぐみさんとゆかりのあった方々と開かれる
「めぐみめぐる会」があります。
こちらはどなたでもフラリとご参加いただけます。(飲み物ご持参歓迎です。)

展覧会は15日(日)18時までです。お待ちしております。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

2015/11/10日(火)〜11/15(日)
11:00〜19:00 (最終日〜18:00)


・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 

NEXT EXHIBITION>>

石坂香、門川洋子、鈴野麻衣、多賀泰孝、たつみなつこ、 
那須香おり、宮原あきこ、宮本ジジ、吉井みい、光家有作
2015/11/17(火)~11/22(日)
11:00〜19:00(最終日〜18:00)

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・