2015年4月22日水曜日

松本康孝/赤ずきんと紙々の森

こんにちは、スタッフの二宮です。

「松本康孝/赤ずきんと紙々の森」、始まっています。





松本康孝さんは、紙を素材としてイラストを作るイラストレーター。
紙という素材ならではの、色合いや質感、奥行きや温かみを活かし、
「紙だからできること。紙でしかできないこと。」を表現しています。
(プロフィールより)
9年ほど前から制作をはじめ、今回が初めての個展となります。









「赤ずきんと紙々の森」というタイトルの今展は、
赤ずきんとその周辺に出て来るであろうキャラクターを、
物語にあわせ、また松本さんの想像の中で膨らませ、
全て紙を素材にして、ひとつひとつ丁寧に制作しています。

あらかじめ描いた下絵を元に、紙を切り、貼り合わせ、組み立てて
成形されたキャラクターたちは、目いっぱいに滑稽で、
貼り合わせるときに「ぬりしろ」のないその作りは、
目を見張るほどの精度です。







「大学を卒業して、何をしようかな、と思ったときに、
 子供のころによく見ていた『テレビチャンピオン』で何度も優勝していた
 ペーパークラフトの第一人者の方が、教室を開いていることを知って、
 そこへ行き始めました。その方が師匠となって、半年くらい通いましたね。
 思えば、図工は小さい頃から好きでした。」
と語る松本さん。

「紙が大好きな紙男子」とご自分でもおっしゃるとおり、
作りたい物に合わせて紙を選び、時にはパステルや色鉛筆で着彩して陰影をつけ、
紙を一度燃やして、焦げあとや、紙のソリを利用して生き物の特徴を出すなど、
ディティールまでのこだわりがまるで職人のようです。
様々な角度から覗き込んでみると、見えないところまで綺麗な作りをしていて、
その丁寧さに思わずうならずにはいられません。

額や棚まですべてオリジナルで制作しており、
「個展が始まるまで1年近く禁酒していました…!」というほどの
気持ちの入れ込みようが、作品全体に精通しており、心地よささえ感じました。








お手製の赤ずきんをかぶった松本さん。
常にはかぶっていないかもしれませんが、、毎日在廊の予定です。
ぜひお越しいただいて、近づいたり離れたり、いろんな角度から
覗いてみてください。立体の作品は、そっと手に取ってご覧いただけます。



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松本康孝/赤ずきんと紙々の森
2015/04/21(火)〜04/26(日)
11:00〜19:00(最終日~18:00)

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2015/04/28-05/03 春期休廊

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NEXT EXHIBITION>>
2015/05/05(火)〜05/10(金)
11:00〜19:00(最終日〜18:00)



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2015年4月15日水曜日

宮嶋結香展 - IN THE TOWN -

こんにちは、スタッフの二宮です。

「宮嶋結香展 - IN THE TOWN -」始まっています。





宮嶋結香さんは、1985年福島生まれ。
版画、ドローイング、コラージュ、コルク人形制作、など
様々な技法で創作活動を続けています。

『IN THE TOWN』というタイトルのついた今展、
「街には、いろいろな人の思考や思念がうずまいていて、
 街自体がひとつの生き物のように感じる。」という宮嶋さん。

簡素にかかれたビル群の中に、民族的な柄を付けた
ポップなビッグモンスターたちが、登場します。
「体は大きいけど、激弱」だというモンスターは、
正義の味方なのか、悪の主軸なのか。
少なくとも、悪い人ではないそうです。









もともと、大学で版画を学んでいた宮嶋さんは、
版画家として、版画の制作も行っています。
版画の持つ、かすれやずれ、版を引っ掻いたり腐食したりするときに
現れる独特の質感を、自然と絵を描くときにも用いているようで、
背景に紙をコラージュしてマチエールを作ったり、
ざらざらした紙を選んで描いています。

「いまは、大好きな作家さんの影響をすごく受けていて
 ポップな絵を描いていますね。」と話す宮嶋さんは、
インプットとアウトプットがスムーズに行き来していて、
描きたいものを描くという素直な気持ちよさを感じました。

ギャラリー奥にずらりと並んでいるのは、
5年ほど前から作り始め、いまもなお増殖し続けている「リトルモンスター」
木の枝やどんぐりの生えたもの、
ボトルキャップ(ネットオークションで定期的に購入している)に肉付けされたもの、
某怪獣やヒーローに浸食しているもの、など、合計300体近くが隊をなしています。












どれも、1点1点が作り込まれていて、見ているうちに愛着が湧いて来ます。
「改造人間をさらに改造するというマイクケリー的無邪気さと悲しみが同居している」
とおっしゃる方も。
毎日13時から18時の間、「リトルモンスター」が作れるワークショップも
開催されています。(参加費:大/¥400 小/¥200)
わたしも初日に制作しましたが、とっても楽しかったです…!
お時間ある方は、是非。




宮嶋さんは、水・木・金曜日は13時から、土・日曜日は終日、在廊の予定です。
是非お運びいただいて、大きいモンスターから小さいモンスターまで
宮嶋さんと一緒に、たのしくご覧ください。


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2015/04/14(火)〜04/19(日)
11:00~19:00(最終日〜18:00)

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NEXT EXHIBITION>>

2015/04/21(火)〜04/26(日)
11:00〜19:00(最終日~18:00)

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2015年4月8日水曜日

山形潔香 / TIMELESS

こんにちは、スタッフの二宮です。

「山形潔香 / TIMELESS 」始まっています。





山形潔香さんは、愛知県名古屋市生まれの美術作家。
5才より絵を描き始め、2009年に初個展を開催し、
以降、日本のみならずニューヨークやヨーロッパのギャラリー
アートフェアにて作品を発表しています。
タンバリンギャラリーでは、2014年5月2013年4月に引き続き、
3度目の個展開催です。







油絵具を使って、色鮮やかに、自由に描かれた絵は、
一見するとファンタジックで空想の世界のようですが、
実際に体験したこと、誰かの身に起きたこと、現実的な世界を、
山形さんのフィルタを通して、アウトプットしているのだそうです。
なかには、暗い感情や、絶望とよべるようなものがあっても、
そこから希望を見いだし、描かれた絵は、ポジティブなエネルギーに満ちています。

「感情的なものや、思っていることを言葉ですべて表現するのはとてもむずかしい。
 でも、絵に描くと、その1枚だけですべて表現できるんです。」
と山形さんは言います。




「絵を描くことはわたしにとってほんとうに自然なことで、
 ずっと人に見せるなんてことを意識していなかったんです。
 見せてはいけないものだと思っていた、というか。
 でもいろいろな人のご縁で、絵を発表する機会があって、
 いろいろな感想をもらうと、とても嬉しい。
 いい音楽を聴いたり、いい映画を見たあとに、
 いい気持ちになるように、わたしの絵を見て、
 なんだかよかったなぁ〜、とふんわりと思ってもらえたら
 とても嬉しいです。」

1年に1度は海外で展示に参加している山形さん、
今年の6月には、ニューヨークの日本国総領事館にて、
展示が決定しているそうです。
(※入館される場合は写真付きの身分証明書が必要になります。)

なかなか得ることの出来ない貴重な機会に、
緊張と期待が混ざり合っているご様子でした。






山形さんは、会期中は毎日在廊の予定です。
ぜひお運びいただいて、絵を介して様々な言葉を交わされてみてください。


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山形潔香 /  " TIMELESS " 
2015/04/07(火)〜 04/12(日) 
11:00~19:00(最終日~18:00)

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NEXT EXHIBITION>>
宮嶋結香展 - IN THE TOWN -
2015/04/14(火)〜04/19(日)
11:00~19:00(最終日〜18:00)

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